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霧が晴れる頃に

第5章 冬へ…


霧が晴れる頃に 119話 火がついた

他のクラスの合唱も聞き終わり、無事合唱コンクール終了。

仁が教室に戻るとき、周りが仁を明らかに気にしているのに気付いた。
耳を傾けてみるとどうやら男子でピアノを弾いていたのが珍しいらしく印象に残ったようだ。

(目立っちまったか…)
あまり目立つ行為が好きでない仁にとってあまりうれしくなく、居心地の悪いまま歩いていると1組の教室の前で10人程がなにかを取り囲むように立っている。

「慶っていうんだ~」
「背高いね!!170以上でしょ!」
「指揮かっこよかったよ~!」

…慶だ。
高身長、整った顔、爽やかな笑顔、運動能力の高さ。
学力意外ハイスペックな慶は以前から人気があったのは仁達も勿論知っていたが(そのせいで林がさらわれるなんてトラブルもあったし)この合唱コンクールがキッカケとなり人気に火がついたようだ。

中心にいる慶は笑顔絶やさず次々とかけてくる言葉に爽やかモードで返事を返していた。

なかなか凄まじい状況に仁がしげしげと見ていると後ろからきた林と楓が仁の隣に立つ。
「うわぁ、これは過去最高かも…やるな慶ちゃん」
「こんなのなかなか見れないよね」
「見てて面白いな」
なんて、人ごとで見ている仁達だった。
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