第1章 全面戦争
そんな私がある日目覚めたら高校生にタイムスリップしていたらしい。これから始まるのは幼少期に叶わなかった初恋を叶えるためのお話。
彼のことは正直いまでもイケメンだなと思っているし、彼を初恋相手にした私はセンスがあると思っている。確か服部くんはポケ○ンのサトシとデザインが似てるのと、関西弁から好きになったんだっけ、懐かしいなぁ。
____朝起きたら学生になっていた。
夢ならすぐ覚めるだろうと思いながら懐かしい、若い姿の両親と食事を済ませて登校して、そうしたら昔通っていた高校への通学路がポンと消え失せて。校舎のちょっとした庭みたいなところにきた。夢のなかのように場面が変わったな。
私のクラスは2年1組。ご丁寧に生徒手帳を握らせてタイムトリップしたみたいだ。そしてどうやら私、服部平次くんと同じ学校にいて、しかも同じクラスみたい。席は彼のうしろ。
服部くんはクラスの中でも誰にでも話しかけることができている、いわゆる「一軍」に属するようだ。おそらく彼と幼馴染みのあの子も「一軍」に属する子なんだと思う。
...そういう描写を、映画やアニメで何度も目にしてきた。
せっかくの2度目の人生なのに、好きだったキャラが同じクラスにいるのに、いざ好きだったキャラが目の前に現れたら心臓がドキドキして何もアクションできない。そうだ、私の恋はいつも奥手だった!
学生時代の苦い思い出たちが蘇った。
今は授業がはじまってるので代わりに彼の顔をじっくりと目に焼き付けてみる。あのとんがった髪、新一くんと差別化していていいよな。褐色の肌。思えば私の褐色好きの原点は彼だったような気がするな。たまにそれより黒い時あるけど。
夏服も、爽やかな彼によく似合っている。なんでコナンはメロいキャラにメロい服装をさせるのだろう。何かの書き下ろしで、服部くんの正装姿を見た時は倒れそうだった。
そうだ今の季節は六月。中間服から夏服への移行期間だが周りはみんな夏服だった。
そうやって服部くんを眺めていると。
「お前さっきから何チラチラ見とんのや?」
やばい。視線バレとった?話しかけられてしまった。
「!?黒板写せないだけ」
我ながら上手い言い訳をしたものだ。教科書を開いて下にある大学ノートを閉じてなかったのがよかった。服部くんは何も疑問を持たずに黒板の方を見てくる。
