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③呪術廻戦〜脹相と恋人と絡み〜

第17章 安眠できると思ったのに


そもそも、下着をつけているかどうかなど、本人にとっては何でもないことなのかもしれない。

……そうだ。

何でもないことだ。

俺が勝手に意識しているだけで。

「……ん、ちょうそう……」

「…………っ」

不意に名前を呼ばれ、肩が跳ねた。

彼女は目を覚ますことなく、俺の胸元に顔を埋める。

そして、さらに身体を寄せてきた。

「んん゛?」


これは…触れてもいいのか?

いや。今日俺が帰ってきたのは前から知っていたことではなかったのだ。

きっと、そういうことではないと思い、留まる。

「ちょう…そ」

……やめてくれ。

いや、やめないでほしい。

いや、どちらだ。

俺は自分の思考に頭を抱えたくなった。

彼女は何も知らない。

俺が今、どれほど困っているのかも。

久しぶりに帰ってきた恋人を抱きしめているだけなのに、たった一つの疑問が頭から離れなくなってしまった男のことなど、知る由もないだろう。

「……好き……」

寝言だった。

あまりにも小さな声だったが、確かにそう聞こえた。

…………。

………………。

駄目だ。

本当に、駄目だ。

俺は片手で顔を覆った。

好きだと言われて嬉しくないわけがない。

むしろ、嬉しい。

嬉しいのだが、今それを言われると、どうしていいかわからなくなる。

「……俺もだ」

かろうじて、それだけを返した。

彼女は返事を聞いたわけでもないのに、満足したように小さく笑った。

それから、俺の胸に頬を寄せたまま、再び静かな寝息を立て始める。
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