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③呪術廻戦〜脹相と恋人と絡み〜

第12章 密会〜余裕がない



「脹相」
「……何だ」

「こっち向いて?」
「……今は無理だ」

「どうして?」
「……恥ずかしい」

その言葉に、とうとう笑みがこぼれた。
私は彼の肩に頬を寄せる。

「ねえ、脹相。私があんなに嬉しそうに笑うのはね」

彼が、ほんの少しだけ顔を上げた。
私はその頬に手を添え、目を合わせる。

「脹相に会えるときだよ」
「……」

「だって、大好きな人に会えるんだもん。嬉しいに決まってるでしょ?」

脹相は何も言わなかった。
ただ、私を見つめる瞳が、少しずつ柔らかくなっていく。

私は彼の頭をそっと撫でた。

「嫉妬してくれたの?」
「……ああ」
「そっか」

「……格好悪いだろう」
「全然?」

私は彼の額に、ちゅっとキスをした。

「私のこと、そんなに好きなんだなって思った」

「……お前は」

脹相が困ったように眉を下げる。

「……本当に、敵わないな」

「ふふ。大好きだよ、脹相」

そう言って、もう一度彼を抱きしめる。
今度は、彼のほうから私の背中に腕が回った。

私の肩口に顔を埋め、ぎゅっと抱きしめてくる。

「……俺もだ」

くぐもった声が聞こえた。

「……お前が好きだ」

私は嬉しくなって、彼の髪を何度も撫でた。

「うん。知ってる」

「……いや。今日は、いつも以上に伝えたかった」

その言葉に、胸がきゅっとなる。
私は彼の頬に手を添え、今度は自分からキスをした。

「じゃあ、今日はいっぱい伝えて?」

脹相は一瞬目を見開き、それから、照れくさそうに微笑んだ。

「ああ……そうさせてくれ」

そして彼は、今度こそ安心したように、私を腕の中へ抱き寄せた。

しばらくの間、私たちは二人きりで、離れていた時間を埋めるように抱きしめ合っていた。
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