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③呪術廻戦〜脹相と恋人と絡み〜

第11章 密会〜研究室


「……約束だぞ」

「うん、約束」

私は笑って、机の上に置いてあった試験管を手に取った。

「それじゃあ、今日は脹相の血液を少しもらいたいんだけど、これに入れられる?」

差し出した試験管を、脹相が受け取る。

「この程度でいいのか?」

「うん。検査に使う分だけで大丈夫」

「ああ、分かった」

脹相は試験管を持ち、慎重に血液の量を調整し始めた。

呪力を操るときと同じように、彼は自分の血液も自在に扱うことができる。必要以上に出すこともなく、試験管の中に必要な量だけを正確に収めていく。

私は思わず身を乗り出した。

「わ、すごい!」

脹相の手が止まる。

「……そうか?」

「うん! ぴったりだよ。こんなに細かく調整できるんだね」

「これくらいは難しくない」

そう言いながらも、脹相の表情はどこか嬉しそうだった。

「でも、すごいよ。ありがとう、脹相!」

私は試験管を受け取って、慎重にラックへ置いた。

これで今日の採取はひとまず終わり。
記録用紙に必要事項を書き込み、器具を片づけてから、私は脹相のほうへ向き直った。

「協力してくれてありがとう」

そう言って、私は彼の頭を優しく撫でた。

さらりとした黒髪に指を通す。

「よしよし。上手だったね」

「……子ども扱いするな」

「えー? 褒めてるんだよ?」

「分かっている」

脹相はそう答えたものの、私の手を払いのけようとはしなかった。

むしろ、もう少し撫でてほしそうに、ほんのわずかに頭を傾けている。

それがかわいくて、私はもう一度彼の髪を撫でた。

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