第6章 その扉は開けないで
「真・・!」
「なーに?」
「必要ない、やめろ・・!」
急に焦り始めた塚内さんを真さんがにやにやと笑いながら見上げている
何が起きているのか分からなくて、私は頭の上に疑問符を浮かべた
「・・妹の個性は、嘘発見器(ポリグラフ)なんだ」
「もう兄さん、バラさないでよ」
試しにやってみてもいいでしょう?、にっこりと微笑んだ彼女に促されるまま、私はその綺麗な手を握る
「とっても便利なのに、兄さんは嫌がるの」
「当たり前だろ」
「別に嘘をつかなければいいだけでしょ?」
「お前の個性で、何でも確認されるのが嫌なんだ」
顔を顰めた塚内さんがはらはらと私の手を見つめている、一瞬何かを考えるような仕草を見せた真さんが、私の目を真っ直ぐに見て問いかけた
「兄さんのこと、異性として見ていますか」
「へ・・っ、!?」
「・・男性として、好意を持っていますか」
「おい、真!!!」
真っ赤になった塚内さんが無理矢理まことさんを引き剥がそうとして、私は呆然と口をぱくぱくさせる
「お試しですよ、めぐさん早く」
「えっ、あ、いや、そんな風には、決して・・!」
しどろもどろに答えるとすぐにパッと離されたその手、何事も無かったかのようににこやかな真さんが静かに口角を上げる
「兄さん、知りたい?」
「いい加減にしろ・・!もう部屋に行ってなさい・・!」
叱りつけるような雰囲気の塚内さんに、真さんが楽しそうにパタパタと駆け出していく
くるりと回って部屋から顔を出すと、私を見てにっこりと魅力的な笑みを浮かべた
「めぐさん、また会いましょ!」
兄からの入浴剤、今晩ぜひ使って下さいね、その言葉にも酷く狼狽えた塚内さんが、額に手を当て思い切り天井を仰いだ