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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第16章 雄英文化祭編


そんな二人の姿を、おもちはステージの上から微笑ましく見つめていた。

――よかった。

本当に、よかった。


その気持ちが、歌声にさらなる熱を与える。
そして、彼女のウインクを目撃した観客席では、まったく別の悲鳴が上がっていた。

「…………は?」

「今、ウインクした!?」

「俺に!?いや、違う、あの子に!?」

「どっちでもいい!!可愛すぎるだろ!!」

「待って、今の笑顔は反則!!」

一瞬で会場のあちこちに動揺が広がる。
大人びた美貌と、圧倒的な歌唱力。
そのうえ、あんな無邪気で甘い笑顔まで見せられてしまえば、心を奪われないほうが難しかった。


「……あの人、何者なんだ……」


誰かが呟く。
その問いに答えられる者は、ほとんどいなかった。


ステージの上の彼女は、ただの高校生には見えないほど華やかで、目を離せない存在感を放っていた。

一方、ステージ上では。

「……」

爆豪がドラムを叩きながら、鋭い視線を一瞬だけおもちへ向けた。



――何だ、あの顔。
歌声がすげぇのは、知っていた。
練習中にも何度か聴いた。声量も、音程も、表現力も、素人のそれではない。

だが、今の彼女は違った。

観客の熱気を受けて、心から楽しんでいる。

エリを見つけた瞬間の笑顔。

あの、無防備で、柔らかくて、見る者の胸を掴んで離さない表情。
そして、ウインク。


「…………チッ」


シンバルが、ひときわ大きく鳴った。
――あいつ、自分がどんだけ人を惹きつけてるか、わかってんのか。


いや、わかっていないはずがない。
あの女は、人の視線にも感情にも敏感だ。

だからこそ、余計に厄介だった。

自分の魅力を理解したうえで、あんなふうに無邪気に笑っているのなら。


爆豪は歯を食いしばり、ドラムを叩き続けた。


――後で覚えてろ。
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