• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【WINDBREAKER】風鈴高校の紅一点🎐𓂃𓈒𓂂

第2章 獅子頭連編


楡井「俺……風鈴に来て、本当に良かったです…!」
「うん……」
楡井「あの人が俺たちのトップで…良かったです……!」
「楡井君、また泣いてる。」
楡井「椿さんだって……」

誰が何と言おうと、風鈴の頂点は梅宮であり、誰よりも最強なのもまた梅宮だ。ここにいる全員がきっと、この人の背中についていきたいと思い、この人についてきて心から良かったと実感したに違いない。そんな、魂が震えるような瞬間だった。

兎耳山「あんな……顔……」
「……兎耳山さん?」
兎耳山「知らない……わかんない……うるさい、うるさい、うるさいッッ!!知らないッッ!うるさいッッ!うるさいッッッッ!!!!ああああああああああッッッッッッッッッッッッ!!!!」

場内に響き渡る、怒号と狂気に満ちた叫び声。思わず耳を塞ぎたくなるほどの激しい拒絶に、会場にいる誰もが息を呑み戸惑いを隠せずにいた。兎耳山をそこまで激昂させた、梅宮の一言。それが紛れもない図星だったからこその、今の過剰なまでの反応。

――けれど、違う。

彼はただ嫌がっているわけでも、ただ暴れたいわけでもない。どうしていいのか、自分の内側にある感情の正体が自分でもわからないんだ。激しい戸惑いと恐怖に、心が追いついていない。梅宮は、その不器用すぎる心の歪みに気づいているからこそ、彼に救いの手を差し伸べている。


兎耳山「いいや……梅ちゃんなんてもういらない。全部いらない…けど。」
彼方「………ッッ!」
兎耳山「その子だけはどうしても欲しい。」

真っ直ぐにへと向けられた血走った指先。感情など綺麗に抜け落ちたように、何の光も宿っていない虚ろな瞳のまま、兎耳山は狂ったように呟いた。

――どうして、私を欲しがるのだろう。

十亀「丁子っ!」
兎耳山「彼女を貰うには 梅ちゃんを倒せばいいんだよね。」
梅宮「ああ。俺を倒さなきゃ渡さねぇよ。」
兎耳山「ああああああああああーーーーッッッッ!!!」

正気を失ったように、梅宮を床へと強引に押し倒し、その上に馬乗りになって滅多矢鱈と拳を叩き込み続ける兎耳山。これほどまでに激しく殴り続けられているというのに、梅宮は一切反撃しようとせず、ただその攻撃を受け止めていた。
/ 103ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp