【WINDBREAKER】風鈴高校の紅一点🎐𓂃𓈒𓂂
第2章 獅子頭連編
「十亀さんッッ!!十亀さんッッ!!!しっかりしてくださいッッ!!!」
十亀「…大丈夫……かっこ悪いところ……ちゃんに見られちゃったなぁ…」
「………どう…して」
十亀「…ちゃん」
「……ッ…どうしてなんですか、十亀さんッッ!!!」
十亀「…………」
「どうして…無理して笑うんですか……ッ…」
十亀「…………ッ!」
の震える声に、十亀はハッとしたように目を大きく見開いた。涙に濡れるの頬に、血に汚れた大きな手がそっと添えられる。何度か優しく撫でられたあと「……ありがとう」と、掠れた声が零れ落ちた。
そして、スカートをぎゅっと握りしめていたの冷たい手に、十亀が自らの大きな手を重ね合わせ、ほんのわずかな力で そっと包み込んでくれた。
兎耳山「うるさいなー。もう負けたんだから黙っててよ。それに、ちゃんも 口出ししないで。」
桜「……………ッ!」
兎耳山「おっ?」
「遥君ッッ!!」
兎耳山が放った冷酷な言葉に、血管が切れるような怒りを露わにした桜君、一気に間合いを詰め、彼の胸ぐらを掴みながら強烈な右拳を振りかざそうと迫る。
(殴ってしまう……ッッ!)
取り返しのつかない事態になるのを直感し、必死の思いでが桜の名前を叫んだその瞬間。
梅宮「桜、交代っ!」
風を切り裂くように現れた梅宮が、驚くほど穏やかな優しい表情で、桜の振り上げられた腕をそっと、逆らえない力で静止させていたのだった。