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【WINDBREAKER】風鈴高校の紅一点🎐𓂃𓈒𓂂

第2章 獅子頭連編


を待っている二人の表情は、心なしかいつもより少し険しく、静かな怒りを纏っているように見えた。

佐狐「大丈夫。君に怒ってるわけじゃないと思うから。」

身構えるの緊張を解すように、佐狐は優しい声色でそう告げた。初めて会った時も思ったが、口数は決して多くないが、彼は本当に温かくて優しい人だ。不思議と警戒することなく、自然体で話す事ができる 数少ない異性のひとりだった。

――もしも、佐狐君が防風鈴に居てくれたら

そんな、ありもしない願いが、頭の中にふわっと浮かんで消える。

もっとたくさん、彼とお話しがしたい。
佐狐君のことが、もっと知りたい。
もっと彼と 仲良くなりたい。

胸の奥で、まだ名前の知らないたくさんの感情が、温かな泡のようにぽこぽこと溢れ出す。ぼんやりと佐狐の顔を見つめていたせいで、ふとこちらへ向けられた視線と真っ向から目が合ってしまった。不意打ちのアイコンタクトに驚いたは、反射的に 佐狐君のジャケットの裾をキュッと小さく掴んでしまった。

佐狐「ん?」
「…また、会えますか?」
佐狐「…君が良ければ、いつでも。」
「本当ですか!?」
佐狐「嘘ついてどうするのさ」
「では、一緒にカフェに行きましょう!」
佐狐「カフェ…。うん。いいよ。」
「楽しみにしてます!」

ほんの数秒間。二人だけの密かなやり取り。その会話は穏やかで、心地よくて、胸が弾むように楽しかった。きっと今の自分は、驚くほど満面の笑みを浮かべているに違いない。それを証拠に、目の前で柔らかく微笑む佐狐君の表情が、どこまでも優しく染まっていた。

二人だけの世界から引き戻されるように、冷たい風がアスファルトを撫でて通り過ぎる。

桜「おい。」

低く響いたその声に肩をビクリと揺らし、は慌てて佐狐の裾からそっと手を離した。待ち受けていた桜と蘇枋の足音が、少しずつ確実にこちらへと近づいてきていた。
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