【WINDBREAKER】風鈴高校の紅一点🎐𓂃𓈒𓂂
第2章 獅子頭連編
桜「おい。」
佐狐「は?」
桜「お前じゃねぇよ。」
「は、遥君っ!?」
桜「おい、ギザ歯! てめぇだよ、聞いてんのかっ!?」
蘇枋「…………」
楡井「ひっ……!」
桜「てめぇのせいで、俺らまで舐められてんだろうがっ……!! 弱ぇのは胃だけで十分なんだよっっ!!」
「もう、遥君っ! お行儀悪いから、とりあえずそこから降りてっ!」
楡井「ちょっ、桜さん、落ち着いてくださいっ!」
勝負の最中だというのに、倒れ込んだ柊を前に感情を爆発させた桜は、もう誰にも止められないほど荒ぶっていた。その不器用で、しかし真っ直ぐすぎる怒りの矛先を、はハラハラしながら見つめる。
蘇枋「あははは!」
楡井「な、何笑ってるんですか、蘇枋さんっ!?」
蘇枋「いやー、ごめんごめん。なんだか、桜君にも少しずつボウフウリンとしての仲間意識が芽生えてきたんだなーって思ってさ!」
桜「は、はぁっ!? なんでそうなるんだよっ!」
「そっかそっかぁ。遥君、ちゃんと成長してるんだぁ。」
桜の怒鳴り声をさらりと受け流し、は思わずふわりと微笑んだ。そして、カッカと顔を真っ赤にして言い募る彼の頭に、そっと手を伸ばして数回ポンポンと優しく撫でてみる。
桜「なっ……っ!」
小さく気恥ずかしそうな声を漏らし、桜はさらに顔を真っ赤に染め上げた。それでもは構わず愛おしさを込めて撫で続けたが、ついに我慢の限界がきたのか、の手首をガシッと掴まれて動きを制止されてしまう。
桜「…………」
「ん?」
桜「……お前の手、あったけぇな。」
不意に向けられた、嘘偽りのない真っ直ぐな言葉。
動揺する私を見つめる、その左右非対称の綺麗なオッドアイに捉えられた瞬間、まるで金縛りにあったように身動きが取れなくなった。吸い込まれそうなほど鮮やかなその瞳の美しさに、気づけば私は――もっと近くでその顔を見たくなって、ほんの少しだけ、彼へと顔を近づけていた。