【WINDBREAKER】風鈴高校の紅一点🎐𓂃𓈒𓂂
第2章 獅子頭連編
桜「どこで知り合ったんだよ。」
呆れたような声色で桜がに問う。
「うんとね……駅前のカフェ。」
桜「はぁ?カフェだぁ?」
「うん。私の後ろに、あの人が並んでたんだけど、商品を受け取ったあと振り向いたらぶつかっちゃって…」
記憶の糸が、あの日の喧騒と甘い香りの立ち込める空間へと引き戻される。
――ガチャ。
『あッ!すみませんッ!!!!』
佐狐『…………』
トレーの上に乗っていた紅茶が勢いよく揺れ、カップから液体がこぼれ落ちる。は焦りから心臓が跳ねるのを覚えた。もしかしたら、相手の服を汚してしまったかもしれない。申し訳なさと動揺で、彼女は慌てて、相手の顔を見上げた。
『洋服、汚れなかったですか!』
佐狐『大丈夫……』
『本当にすみません…私、全然見てなくて……』
佐狐『いや。俺も悪いし。俺のせいで君の飲み物も……』
『また買うんで、大丈夫です!』
佐狐『……同じやつ頼むの?』
『はい』
彼が少しだけ目を丸くしたかと思うと、彼はそのままカウンターに向かい、店員に告げた。
佐狐『この子が頼んだやつ、ふたつください。』
『え……』
佐狐『俺のせいでもあるわけだし、奢らせて。』
『でも!』
佐狐『いいから。』
有無を言わせぬ落ち着いた声音と、どこか不器用な優しさがそこにはあった。