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【WINDBREAKER】風鈴高校の紅一点🎐𓂃𓈒𓂂

第2章 獅子頭連編


蘇枋「ストレスすごそうだし、ちょっと動こうか。
」
ふわりと柔らかい笑みを浮かべたまま、蘇枋が鹿沼に声をかけた瞬間、獅子頭連の陣営から挑発的な歓声が一斉に沸き上がった。
楡井の話では、蘇枋は街でもよく知られた実力者のはずなのに、獅子頭連側は、まだその強さを分かっていないようだった。

「……蘇枋君」
蘇枋「ん?」
「…………」
蘇枋「そんな不安そうな顔しないで?すぐ終わらせるから、そこで待ってて?」
「……はい」

いつも優しく微笑んでいる蘇枋が、これから拳を交え、殴り合いの喧嘩をするなんて、どうしても想像がつかない。
彼が負けるかもしれないなどと、そんな失礼なことを思ってはいけないのは分かっている。それでも、胸の奥から湧き上がるのは、蘇枋のことが心配でたまらないという焦燥感からだった。
舞台へと歩み出す直前、蘇枋はふと足を止め、桜の方を振り返る。

蘇枋「桜君」
桜「あぁ?」
蘇枋「君が風鈴のてっぺんを取るって話したとき、最初はバカっぽい人だなと思ったんだ。」
桜「お前!!さっきから喧嘩売ってんのか!? だったらその買い言葉、今すぐ買ってやるよ!!」
蘇枋「いや、ごめん。もっと中身が空っぽだと思ってたんだよ。」
桜「……っ」
蘇枋「けどさ、君の言葉や行動にはちゃんと芯がある。今の君を、俺はかっこいいって思ってる。だから…」

そこで言葉を区切り、蘇枋はいつもの笑みを消して、まっすぐに桜を見据えた。

蘇枋「君に負けないように、俺も頑張るよ。」

不意を突かれたような顔をした後、桜は気まずそうに。けれどどこか嬉しそうな声音で吐き捨てる。

遥「はっ。だったらさっさと行って、勝ってこい。」
「…………」
楡井「椿さん?ぼーっとして、どうかしました?」
「……ううん! なんでもない!」

何故だろう。鼓動が、先程から一気に早くなっている気がする。これから再び始まる勝負への緊張のせい?それとも、直前に見た杉下の試合の余韻がまだ残っているから?分からない。何も分からないが…

(……どうしてか、胸がどきどきして、少し苦しい)

答えの出ない熱を帯びた鼓動を抱えながら、は舞台の上へと向かう蘇枋の背中に、そっと視線を貼り付けた。
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