【WINDBREAKER】風鈴高校の紅一点🎐𓂃𓈒𓂂
第1章 出会い
勢いよく開かれたドアの先に立っていたのは 桜遥だった。見知らぬ土地、殺伐とした教室。不安に押しつぶされそうになっていたにとって、その顔は何よりも心強い救いだった。
「遥君!」
思わず弾けたような大声が教室に響く。桜は一瞬、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしたあと 爆発したように顔を真っ赤に染めた。
桜「お、お前ッ!なんでいんだよ!」
「同じクラスだから、かな?」
桜「あぁ。そっか」
単純すぎる納得の仕方に、は少しだけ緊張が解けるのを感じた。すると、隣にいた蘇枋が涼しげな微笑を湛えて一歩前へ出た。
蘇枋「やぁ。君が桜くんだね?」
桜「だったらどうした。つーか、なんでお前がそいつと一緒にいんだよ。」
桜の鋭い視線が 蘇枋と繋がれたままのの手にと向けられる。
蘇枋「彼女とは学校に来る途中の道で会ったんだ。まずかったかな?」
桜「別に。俺には関係ねぇ。」
投げやりな言葉とは裏腹に桜は面白くなさそうに顔を背ける。その横では 桜と一緒に教室に入ってきた楡井明彦が、蘇枋姿を見て驚愕に目を見開いていた。
楡井「貴方は!その黒髪に黒の眼帯、長いタッセルピアス…間違いない。」
蘇枋の異彩を放つ容姿。その正体を言い当てようとした楡井を遮るように蘇枋はいたずらっぽく唇の端を上げた。
蘇枋「レオナルド・ディカプリオだ!」
教室内を冷ややかな沈黙が支配する。
桜「お前外国人なのか!?」
「信じちゃった…」
の呆れ声と 桜の純粋すぎる驚きが重なった。蘇枋は「ううん、日本人だよ」と事もなげに笑う。
楡井「えっと……蘇枋さん、ですよね?」
蘇枋「うん。皆からはそう呼ばれているね。」
彼の意外な一面に少しだけ肩の力を抜けた時だった。
蘇枋「ちなみに、この眼帯の下には古代中国の悪霊が封印されていてね…」
「やっぱり本当なんですか!?」
その言葉に は身を乗り出した。先ほどのボケをすっかり忘れ、好奇心が恐怖を上回る。
蘇枋「うん。本当だよ。」
「すごい!じゃあ、結界か何かなんですね!」
至近距離まで顔を近づけキラキラとした瞳で眼帯を凝視する。その純粋すぎる反応に 今度は蘇枋の方が少しだけ面食らったように瞬きをした。