• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【WINDBREAKER】風鈴高校の紅一点🎐𓂃𓈒𓂂

第1章 出会い



「蘇枋君って…変わってますね。」
蘇枋「うん、よく言われるよ。」
「そうですよね…」
蘇枋「ちゃんはさ、よく『可愛い』って言われるでしょ?」
「はい…」
蘇枋「否定しないところが、またいいね。」
「言われますけど…あまり嬉しくはないです。」
蘇枋「どうして?」

問い返され、心臓の奥がちくりと痛んだ。

「……怖いんです」
蘇枋「怖い?」

一歩踏み込まれそうになり、は咄嗟に言葉を濁した。
あの日、あの出来事。外見ばかりを見られ私の内側など誰も見ていなかったあの恐怖。空気がわずかに固まる。けれど、蘇枋はそれ以上の追求をしなかった。

蘇枋「色々あるよね。、」

ふわりと、彼が空気を逃がしてくれた。

(あ……)

深入りしてこない事が 今は純粋にありがたかった。が話したくないのを悟って流してくれたのか、あるいは単に興味がないのか。
どちらにせよ、自分から意味深なことを言っておきながら詮索はされたくないなんて我ながら面倒くさい女だなと自嘲する。

蘇枋「どうしたの? 行かないと遅れちゃうよ」
「あっ、ごめんなさい!」
蘇枋「あと、どうして俺に敬語なの?」
「……会ったばかりなので」
蘇枋「敬語なんかいいよ、堅苦しいし。」
「でも、なんか敬語になっちゃうというか。別に意識してるわけじゃないんですけど……」
蘇枋「俺は敬語じゃないほうが 嬉しいな、」
「……善処します」
蘇枋「うん。敬語じゃなくなる日が来るのを楽しみにしてるね。」

蘇枋君は、本当に不思議な雰囲気の人だ。柔らかくて優しそうで、常に笑顔を絶やさない。けれど、その瞳の奥には、笑っていないようなどこか底知れない影がある。彼の事が もっと知りたくなった。

これから始まる風鈴高校での日々。彼や、あの真っ赤な顔をして怒鳴っていた遥君ともっと仲良くなれたら…。

そんな予感に胸を弾ませながら
満開の桜の下 風鈴高校の校門へと足を踏み入れた。
/ 103ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp