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破天荒アラフォーいざ参る!【不死川実弥夢】

第7章 想い…




翌朝。

庭には、酒瓶を片手にふらつく玄弥の姿があった。

「うぅ……斗和さん……これ、本当に稽古なんですか……?」

「もちろん」

斗和は胸を張る。

「酒の呼吸は、まず酒に身体を慣らすところから!ただし、酒は飲んでも呑まれるな!これ基本!」

「でも……足元が……」

「気にしない!」

「気にしますよ!」

玄弥は必死に踏ん張るが、身体は左右に揺れている。

「よし、構えて!」

「はい!」

刀を構えた瞬間――

ぐらっ。

「うわっ!」

「玄弥!」

斗和が慌てて支える。

「大丈夫?」

「だ、大丈夫です……!」

「じゃあ、もう一回!」

「はい!」

少し離れた場所では、実弥が腕を組んで二人を眺めていた。

「……何やってんだァ、あいつら」

その時だった。

斗和が玄弥を見つめたまま、突然ぴたりと動きを止める。

「……あ」

「どうしました?」

「玄弥ってさ」

「はい?」

斗和は首を傾げた。

「鬼を食えば、鬼みたいな力を出せるんだよね?」

「……まあ」

「だったら――」

斗和の視線が実弥へ向く。

「実弥の血じゃダメなの?」

「…………は?」

実弥が固まった。

玄弥も目を丸くする。

「え?」

「だって実弥の血って稀血で、鬼にとってすごく強烈なんでしょ?」

「そうらしいですけど……」

「なら、飲んだらどうなるんだろうって」

「いやいやいや!!」

玄弥が慌てて首を振る。

「兄ちゃんの血を飲むってことですか!?」

「うん」

「なんでそうなるんですか!?」

「だって試したことないでしょ?」

「そうですけど!」

実弥が低い声を響かせる。

「……斗和」

「なに?」

「妙な実験を思いつくんじゃねェ」

「でも気にならない?」

「ならねェ」

即答だった。

玄弥は兄と斗和を交互に見ながら、困惑しきった顔になる。

「……俺、酒の呼吸を覚える前に、とんでもない話に巻き込まれてません?」

「大丈夫」

斗和は笑った。

「稽古はちゃんと続けるから」

「そこじゃねェよ!!」

朝の庭に、玄弥の悲鳴が響き渡った。
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