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破天荒アラフォーいざ参る!【不死川実弥夢】

第6章 昔話をしてみようか…




「兄ちゃん……俺、ずっと謝りたかったんだ」

玄弥は俯いたまま話し始めた。

「昔、兄ちゃんに……人殺しって言ったこと。本当に悪かったと思ってる」

実弥の眉が僅かに動く。

「母ちゃんを殺した兄ちゃんが許せなくて……でも、今なら分かる。兄ちゃんは俺たちを守ろうとしてたんだって」

「…………」

「だから俺も鬼殺隊に入った。兄ちゃんに会って、ちゃんと謝りたかった」

玄弥は続けた。

「でも俺、呼吸が使えないんだ。何をやっても駄目で……それでも鬼を殺せるようになりたかった」

「だから悲鳴嶼さんのところで修行してんのかァ」

「うん。そこで、呼吸に似た方法を教えてもらってる」

玄弥は拳を握る。

「俺は鬼を喰うことで、一時的に鬼の力を得られる。鬼化することもある。でも、意識を保ったまま人として戦えるんだ」

実弥は黙って聞いていた。

腹の底では、まだ納得できねェ。

鬼を喰うなんざ、危険すぎる。

だが――

「……死ぬんじゃねェぞ」

「兄ちゃん……」

「俺に謝るために隊士になったんなら、勝手に死んで終わりにすんじゃねェ」

玄弥の目に涙が浮かぶ。

「ありがとう……兄ちゃん」

「礼なんざいらねェ」

実弥は顔を逸らした。

「……ったく。面倒くせェ弟だァ」

玄弥が帰ったあと。

実弥は一人、縁側に座っていた。

「…………」

どうにも胸の奥が引っかかる。

鬼を喰うこと。
鬼化すること。
それでも人として戦えるということ。

「……俺だけじゃ判断つかねェな」

ふと、斗和の顔が浮かぶ。

あいつなら――。

実弥は立ち上がった。

「……斗和に聞くかァ」

そして屋敷の中へ向かう。

「おーい、斗和ァ」

「ん? どうしたの?」

「……ちょっと相談がある」

斗和が目を丸くする。

「実弥が私に相談?」

「悪ィかよ」

「いや、珍しいなと思って」

「……玄弥のことだ」

その一言で、斗和の表情が変わった。

「……うん。聞かせて」

実弥は、玄弥から聞いたことを最初から話し始めた。
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