• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

破天荒アラフォーいざ参る!【不死川実弥夢】

第5章 俺の守りたいもの…②




斗和が遊郭へ向かってからまた日が経ったある日。

任務帰りの実弥に、一人の女性隊士が駆け寄った。

「不死川さん! ……私、ずっとあなたが好きでした!」

「……悪ィな」

実弥は即答した。

「俺ァ、そういう気持ちには応えられねェ」

「どうしてですか!?」

「好きな奴がいる」

「……鋼鐵塚さん、ですか?」

「あァ」

その瞬間、女性隊士の表情が歪んだ。

「どうして……あんな人なんですか!?」

「……あ?」

「三十七歳でしょう!? 私たちよりずっと年上なのに、酒ばっかり飲んで! 煙管まで吸って! いつも偉そうで、姐御ぶって!」

「……」

「しかも生活もめちゃくちゃ! そんな人が不死川さんに釣り合うと思ってるんですか!?」

「口ィ慎めェ」

「私のほうが若い! 私のほうがちゃんと不死川さんを支えられる!」

女性隊士は涙を流しながら叫ぶ。

「どうせあの人、不死川さんが柱だから近づいたんでしょう!? 酒臭いし、女としても――」

「黙れ」

低い声が落ちた。

だが女性隊士は止まらない。

「大体、あの人がいなくたって――」

「それ以上言ったら許さねェぞォ」

実弥の目が鋭くなる。

「テメェが斗和を嫌うのは勝手だ。だが、俺の前であいつを侮辱するなァ」

「……でも……!」

「酒飲みだろうが、煙管吸ってようが、三十七だろうが関係ねェ」

実弥は迷いなく言った。

「あいつだから好きなんだよォ」

女性隊士は泣き崩れる。

「……私じゃ、駄目なんですか……?」

「あァ」

短い返事。

「俺が守りてェのは斗和だァ」

実弥は空を見上げる。

ここにはいない愛しい女を思いながら、静かに呟いた。

「……早く帰って来い、斗和」
/ 151ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp