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破天荒アラフォーいざ参る!【不死川実弥夢】

第4章 俺の守りたいもの…




「答えが出るまで、待ってやる」

そう言った手前、実弥は斗和に触れようとしなかった。

――だが。

「……クソッ」

廊下を歩きながら、実弥は盛大に舌打ちした。

頭に浮かぶのは、斗和の顔。

泣いている顔。

笑っている顔。

そして、昨日抱きしめた時の感触。

(……もう一回抱きしめてェ)

足が止まる。

(いや、キスも……)

「……チッ!」

壁を睨む。

「何なんだァ、このイライラは……!」

そこへ隠が通りかかった。

「不死川様、お疲れ様です!」

「遅ェ」

「え?」

「動きが遅ェんだよォ!」

「す、すみません!」

隠が慌てて走り去る。

「……」

実弥は頭を掻いた。

「……八つ当たりしてんじゃねェよ、俺ァ」

だが、その直後。

「不死川さん、こちらの書類を――」

「今じゃねェ!」

「ひっ……!」

「……クソッ」

さらに苛立つ。

一般隊士が廊下の角から顔を出す。

「不死川様、次の任務について――」

「自分で考えろォ!」

「は、はい!」

去っていく隊士。

実弥は深く息を吐いた。

「……俺、何やってんだァ」

原因は分かっている。

斗和に触れたい。

抱きしめたい。

キスしたい。

だが、自分で「待つ」と決めた。

だから我慢する。

――その結果、感情が全部「苛立ち」に変換されていた。

そこへ鎹鴉が飛んでくる。

「カァ! 斗和に会いに――」

「行かねェ!」

「まだ何も言ってない!」

「うるせェ!」

「カァ……図星!」

「テメェは黙ってろォ!」

実弥は頭を抱えた。

「……ったく。俺ァ、何でこんなガキみてェになってんだ」

しかしその日の夜。

斗和の屋敷の方向を、実弥は何度も振り返っていた。

「……会いてェ」

小さな呟きだけは、誰にも聞かれなかった。
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