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破天荒アラフォーいざ参る!【不死川実弥夢】

第2章 誰も知らない秘密




その日の夜。

斗和が自室へ戻ったのを確認すると、実弥は静かに立ち上がった。

「……やっぱり、何か隠してやがる」

向かった先は、蝶屋敷だった。

「胡蝶ォ」

「はい?」

しのぶが振り返る。

「斗和のことだァ」

その名前を出した瞬間、しのぶの笑みが僅かに消えた。

「……何かありましたか?」

「お前、何か知ってんだろォ」

「何のことでしょう?」

「とぼけんなァ」

実弥は低く言った。

「咳、血の匂い、妙な斑点。傷の治り方もおかしい。毒にも妙な反応をする」

しのぶはしばらく黙っていた。

「……よく見ていますね」

「毎日見てりゃ分かる」

「では、本人には?」

「聞いた。何もねェって言いやがった」

実弥は拳を握る。

「だから俺が調べる」

しのぶは静かに目を細めた。

「……本人が知られたくないと思っていても?」

「関係ねェ」

即答だった。

「死ぬほど隠してるなら、死なせねェために暴く」

その頃。

斗和は自室で一人、袖を捲っていた。

紫色の斑点が、以前より広がっている。

「……参ったな」

指先が震える。

斗和はそれを握り込んだ。

「まだ、バレるわけにはいかない」

その夜。

実弥は誰にも気付かれないよう、斗和の部屋へ向かった。

しかし――。

襖に手をかけた瞬間。

「……何してるの?」

背後から声がした。

実弥の動きが止まる。

振り返れば、斗和が立っていた。

いつもの笑顔。

けれど、その目だけは笑っていない。

「……テメェこそ、何で起きてやがる」

「さあね」

斗和はゆっくり近づく。

「実弥」

「……何だァ」

「私のこと、調べてる?」

一瞬の沈黙。

実弥は目を逸らさなかった。

「――あァ」

斗和の笑顔が消えた。

「……そっか」

小さく呟いた斗和は、どこか諦めたように息を吐いた。

「じゃあ、もう隠し通せないかもね」

その言葉に、実弥の胸がざわついた。
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