第10章 最終決戦!
「ォォォォォッ!!」
実弥と斗和の刃が、同時に無惨の首へ食い込んだ。
だが、無惨は最後の力を振り絞り、全身から触手を炸裂させる。
「死ねェェェ!!」
「っ、実弥!!」
斗和が実弥を突き飛ばした瞬間、触手が斗和の脇腹を深く抉った。
「斗和ッッッ!!」
吹き飛ばされた斗和の身体を、実弥が地面を転がりながら受け止める。
「てめェ……! 何してやがる!!」
「っ、はは……身体が勝手に動いたんだよ……」
血を吐きながら笑おうとする斗和に、実弥の顔から血の気が引いた。
「喋んなァ! 死ぬんじゃねェぞ……! 俺を置いて逝くんじゃねェ!!」
その声は、怒鳴っているのに震えていた。
「兄ちゃん! 斗和さん!」
玄弥が駆け寄ろうとするが、炭治郎が腕を掴む。
「玄弥! 今、無惨を止めないと!」
無惨の肉体は崩れ始めていた。それでも、夜明けを前に逃げようともがいている。
「逃がすかァァァ!!」
実弥は斗和をそっと地面に横たえると、血に濡れた刀を握り直した。
「実弥……待っ……」
「待てるかよォ。テメェが命懸けで繋いだんだ。無駄になんかさせねェ」
その背中を見つめ、斗和は震える手を伸ばす。
「……絶対、帰ってこいよ……」
実弥は一瞬だけ振り返った。
「当たり前だァ。帰ったら、嫌ってほど抱き締めてやる」
そして再び、無惨へと駆け出した。
「全員!! 夜明けまで押し切るぞォォォ!!」
炭治郎たちも続き、全員の刃が無惨を押さえ込む。
やがて、城の隙間から白い光が差し込んだ。
「太陽……!」
無惨が絶叫する。
その身体が、朝日に焼かれながら崩れていく。
長い戦いが、ついに終わろうとしていた。