• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

破天荒アラフォーいざ参る!【不死川実弥夢】

第9章 ついに……


「――ッ!」

斗和は闇の中へ引きずり込まれ、無限城の床へ叩きつけられた。

「痛ッ……!」

咄嗟に刀へ手を伸ばす。

だが、手首には黒い触手が絡みつき、身動きを封じていた。

「……何なんだよ、これ……!」

その瞬間、暗闇の奥から声が響く。

「その血……実に厄介だな」

「――!」

斗和の顔から血の気が引く。

ゆっくりと姿を現したのは――鬼舞辻無惨。

「……無惨……!」

無惨は斗和を冷たい目で見下ろした。

「鬼を蝕む血。藤の毒を長年にわたって取り込み、自らの血そのものを変質させたか」

「だったら何だってんだ……!」

斗和は睨み返す。

「私をどうするつもり?」

「決まっている」

無惨の指先から伸びた触手が、斗和の身体をさらに拘束する。

「お前を戦場から排除する」

「……!」

「お前の血は、私にとって看過できぬ危険だ。童磨だけではない。あの血が他の鬼にも流れれば、私の支配に影響を及ぼしかねん」

斗和は歯を食いしばる。

「だから……私を連れ去ったってわけ?」

「ああ」

無惨は淡々と答えた。

「殺すのは容易い。だが、お前の血には利用価値もある」

「ふざけんな……!」

斗和は刀を振るおうとする。

しかし触手が腕を締め上げる。

「ぐっ……!」

「無駄だ」

無惨が斗和の刀を蹴り飛ばす。

カラン、と乾いた音が響いた。

「お前をここへ連れて来た時点で、あの風柱たちから隔離することには成功した」

「……実弥……」

斗和の脳裏に、最後に見た実弥の顔が浮かぶ。

――今度は俺が、必ず見つけ出す。

「……絶対、来る」

斗和は震える身体で、それでも笑った。

「実弥は……私を見捨てない」

無惨の眉が僅かに動く。

「ならば――来るかどうか、試してみるとしよう」

触手が斗和をさらに奥へ引きずっていく。

「……実弥……!」

斗和の声だけが、無限城の闇へ消えていった。
/ 151ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp