第9章 ついに……
斗和はさらに一歩踏み込んだ。
童磨の腕を斬る。
その瞬間――斗和の血が、傷口から童磨へ飛び散った。
「……っ?」
童磨の表情が止まる。
「どうしたァ?」
実弥が迫る。
斗和は肩から流れる血を拭い、低く笑った。
「……浴びせた」
「何を?」
しのぶが問う。
斗和は童磨を睨む。
「私の血を」
童磨の傷口から、じゅう、と異音がした。
「……これは……」
初めて童磨の顔から笑みが消えた。
斗和は刀を構える。
「さあ――効いてくれるといいんだけどね」
しのぶが目を見開く。
「まさか……最初からそれが目的で?」
「そういうこと」
斗和は血を流しながら、笑った。
「だから、あえて喰らったのよ」