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破天荒アラフォーいざ参る!【不死川実弥夢】

第2章 誰も知らない秘密



それからというもの、実弥は斗和を妙に気にするようになった。

「おい、斗和。今日は何飲んでやがる」

「いつもの酒」

「見せろォ」

「嫌」

即答され、実弥の眉間に皺が寄る。

「……怪しすぎんだろォ」

「人の酒を疑うんじゃないよ」

斗和は笑って酒瓶を背中へ隠した。

任務中に傷を負っても、実弥が駆け寄る前に自分で傷口を塞ぐ。血を流せばすぐ拭き取り、鬼の再生を鈍らせた血について聞いても、

「たまたま効いただけ」

と笑って誤魔化す。

実弥は何度も斗和を探った。

「藤の花は嫌いじゃねぇのか?」

「別に? 綺麗じゃん」

だが、藤の花が咲く場所では必ず酒を飲む。

夜、斗和がこっそり酒を飲んでいる気配を追えば、

「眠れないの?」

と何食わぬ顔で振り返られる。

酒瓶の中身を確認しようとしても、いつの間にか空になっている。怪しいと思っても、決定的な証拠は何一つ掴めない。

「……クソッ」

一人になった実弥は、苛立たしげに髪を掻いた。

斗和が何かを隠している。それだけは間違いない。

だが、何故そこまでして隠すのか。

そして何より腹立たしいのは、自分には話してくれないことだった。

「俺ァ……そんなに信用ねぇのかよォ」

思わず漏れた言葉に、実弥自身が驚く。

秘密そのものが気になるだけだと思っていた。

――だが、本当に知りたいのは、斗和が何故一人で抱えているのか。

何故、自分には話してくれないのか。

拳を握り締め、実弥は低く呟いた。

「……絶対、暴いてやる」

そう決意する一方で、胸の奥には別の思いがあった。

――無理に聞き出したくねぇ。
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