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破天荒アラフォーいざ参る!【不死川実弥夢】

第8章 想い…②




夜。

 屋敷へ戻った斗和は、実弥にすべてを話した。

「……っていう作戦」

「…………」

 実弥は黙ったまま、斗和を見つめていた。

「つまりテメェが童磨に食われる可能性があるってことだろォ?」

「可能性はある。でも、絶対じゃ――」

「ふざけんなァ!!」

 怒鳴り声が屋敷中に響いた。

 斗和が肩を揺らす。

「実弥――」

「何が『可能性はある』だァ!? 食われてからじゃ遅ェんだよ!」

「じゃあ、どうしろっていうの!?」

 斗和も声を荒げた。

「しのぶちゃんが命懸けで考えてる作戦なの! あたしの血が使えるなら――」

「使わせねェ!」

「なんでよ!」

「テメェが死ぬかもしれねェからだァ!」

「じゃあ、しのぶちゃんに死ねって言うの!?」

「そういう話じゃねェ!」

「同じでしょ!」

 二人の間に沈黙が落ちた。

 実弥は拳を握り締める。

「……俺ァ、テメェまで失うくらいなら、作戦なんざ全部ぶっ壊してでも止める」

「実弥……」

「鬼殺隊のためだとか、しのぶのためだとか、そんな綺麗事はどうでもいい」

 実弥の声が低くなる。

「俺は……テメェに死なれたくねェんだよ」

 斗和の胸が詰まった。

「……でも、あたしだって実弥に死んでほしくない」

「あァ?」

「だから戦うの。自分だけ助かろうなんて思ってない」

 斗和は実弥の胸ぐらを掴んだ。

「一緒に生き残るために、作戦を立ててるんでしょ!」

「……」

「だったら、あたしを守ることだけ考えないで。あたしも実弥を守る」

 実弥はしばらく斗和を睨んでいた。

 やがて、その手が斗和の手首を掴む。

「……勝手に死ぬな」

「うん」

「絶対だ」

「……うん」

 それでも実弥の怒りは、まだ完全には消えていなかった。

「ただし、作戦は俺も一緒に考える」

「え?」

「テメェ一人で決めさせるわけねェだろォが」

 斗和は少しだけ笑った。

「……やっぱり、実弥には敵わないなぁ」

「当たり前だァ」
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