第20章 強盗(2) ※
「はぁ…─、僕の負けだ。」
「え?急にどうしたの?何の勝負?」
「こら。そこまで鈍くはないだろ。」
「……ふふっ、ごめん。」
「どっちだよ。」
「意地悪に気付いてたし、さっきも誘った。見た夢も覚えてる。」
「おい。」
「零が意地悪しようとしてたから、つい…ちゃんと誘ってほしかった?」
「当たり前だろ。分かりにくすぎる。」
「意地悪せずに、“誘って”って言って欲しいな…?」
「僕からお願いして誘われるのとは違う。」
「あ…そう?でもこれじゃ、私がすんなり引いたら零は我慢できる?」
「……無理だな」
「ふふっ。現に、今それで折れたもんね。」
「、抱いていい?」
「もちろん、いいよ。」
「激しくしていい?」
「いいよって言ってあげたいけど事前に許可取られると何するか分からないのがこわいなぁ…。」
「いつも嫌がることはしないだろ。それに、が意地でもやめさせてくる。」
「うん、それはそう。ふふっ…ごめんね。」
「最近ずっと優しくしてた。」
「うんうん。頑張ってたね。」
「もうそろそろ好きなように抱きたい。」
「ん、どうぞ。」
が腕を広げて、僕を抱きしめようとした。
その両腕の手首を掴み、ベッドへ押し付けると、は予想外の出来事にびっくりしていた。
「やっと、自由になれる。」
「そ…そんなに我慢してたの?」
「我慢というか、制限があると楽しめない。」
「ふふっ。たしかに、優しいときは楽しそうではなかったね。」