第20章 強盗(2) ※
シャワーを終えてリビングに戻ると、よほど疲れていたのか、はソファでうたた寝していた。
「めずらしいな…」
少し残念そうに呟いて、
を横抱きにしてベッドへ運んだ。
ベッドに優しくおくと、が小さく「零……」と呟いた。
寝言だろうけど、つい「なに?」と返事をする。
「もっと……」
……ん?
「なにが、もっと?」
その声にがハッと目を覚ましたようだった。
きょとんとしていて可愛い…。
思わずに口付けを落とした。
寝起きの突然のキスに驚いているようだったが、お構いなしに激しく舌を絡めとり、軽く吸う。
「ふ…っ、は……っん…」
から少し苦しそうな声が漏れ、余計に興奮した。
唇を離し、の目を見る。
蕩けた目をして、止まらなくなりそうだ。
「愛してるよ。僕の可愛い奥さん。」
「!!!」
の顔はみるみる赤くなった。
照れ隠しでふざけてムードをぶち壊すかと思ったが、寝起きで頭がまわらず、ふざけられないみたいだな。
「はははっ。やっぱりか。」
「ちょっ…と!からかわないで!」
「、何が『もっと』?」
「えっ?」
「さっきそう言っただろ?どんな夢見てたんだ?」
「な、なんだったか覚えてない…」
「そうか?それなら仕方ないな。てっきり、僕が欲しいのかと思ったけど。」
「あはは…何の夢だろー…」
「……は疲れてるだろうから、ゆっくり寝てて。
僕は少し仕事してるよ。」
「うん。忙しいのに今日はきてくれてありがとう。」
少し嬉しそうに、ふわっと優しく笑ってそう言った。
駄目だな。この方法はには合わない。
諦めが早いし我慢する性格だから何も響いてない。
しかも誘ったのか違うのか、
これが意地悪だと気付いているのかどうかも、この反応では分かりにくい。
普段は分かりやすく顔に出るくせに、いきなり演技が上手くなることがある。
別の方法で試すか、それとも……