【ごちゃまぜ】SHORT STORY【ヒロアカ】【鬼滅の刃】
第12章 ヴィラン連合の休息日
「まったく、おじさんの個性は便利道具じゃないんだけどねぇ」
「ごめんね。今度回らないお寿司ごちそうするから!」
「はいはい、交渉成立だ」
コンプレスが指を弾く。
瞬時にの姿が小さなビー玉へと変わり、そのまま彼の手の中へ綺麗に収まった。
直後。
「おい」
角から死柄木が苛立った様子で姿を現した。そのすぐ後ろを、荼毘がだるそうについてくる。
「見なかったか。こっち来ただろ」
「さあねぇ」
コンプレスは何食わぬ顔で玉をポケットに滑り込ませる。
「さっきまで誰かが走っていったような気はするけど。あっちの階段の方だったかな?」
「……チッ、逃げ回ってんじゃねぇよ。休むなら俺んとこにいりゃいいだろ」
死柄木は爪を噛みながら低く呟き、荒々しく踵を返した。
「見かけたら言え。捕まえて連れ戻す」
「どこ行ってんだか。1週間はさすがに交渉の余地ありだろ」
荼毘は淡々と鼻で笑いながら、死柄木の後を追うように去っていく。
二人の足音が完全に遠ざかったところで、コンプレスはポケットから手の中の玉を取り出し、見下ろした。
「……もう出ていいんじゃないかい? 二人とも行ったよ」
「ううん、もうちょっと」
「まだ逃げるのかい?」
「うん。今出たら、すぐ嗅ぎつけられちゃう」
「…………」
コンプレスは呆れたように、けれどどこか楽しそうに小さく溜め息を吐いた。
「休息日ってのも、なかなか大変だねぇ」
手の中の玉から、満足そうな、くすくすと笑うの声が返ってきた。