【ごちゃまぜ】SHORT STORY【ヒロアカ】【鬼滅の刃】
第12章 ヴィラン連合の休息日
そうして『休息日』を挟んだものの、翌日以降になれば結局、引き留める手から逃れられるわけでもない。
言葉にこそ出さないが、二人の中にある感情は酷く重く、そして深かった。
◇
「……んっ、弔。加減して……」
ぎし、とベッドが軋む。
薄暗い部屋の中で、死柄木はの細い肩を四本の指で強く掴み込んでいた。
あと一本触れれば、この肌も、声を漏らす喉元も、跡形もなく崩れて消える。
けれどそこには、恐怖なんて欠片もない。
まるで死柄木が「絶対にあと一本は触れさせない」と分かっているかのように、はただ力を抜いてその体温を受け止めている。
「……文句言うな。俺だけ見とけ」
死柄木は掠れた声で吐き捨て、の首筋に深く顔を埋めた。
世の中のすべてが反吐が出るほど嫌いだ。
ヒーロー社会も、自分を苛立たせる存在も、全てこの手で壊してしまいたい。
だが、と肌を重ね、その体温を全身で感じているこの瞬間だけは、脳みその奥を激しく掻きむしるような「痒み」が嘘みたいに消えていく。
がいると、この「痒み」が消える。
それだけでいい。
だから、こいつだけは失いたくない。
「……お前、俺以外のとこ行くな」
口に出すのは、酷く幼くて身勝手な独占欲。
にとって、これはただの体の関係だ。
そんなことは分かってる。
だけど、この手がどれだけ汚れていようと、を誰にも渡す気はない。
「行かないってば。……今日はね」
はくすりと甘く笑うと、死柄木の背中に腕を回した。
その唇を強引に塞ぎながら、死柄木は四本の指に力を込める。
壊さないように。
それでも、逃がさないように。
そうして死柄木は、を強く抱きしめ続けた。