【ごちゃまぜ】SHORT STORY【ヒロアカ】【鬼滅の刃】
第2章 8月のカタストロフィ【 煉獄杏寿郎 】
やがて二人は、片側数車線もある大きな交差点へと差し掛かった。
信号は赤。
二人は歩道の先頭で、並んで足を止める。
ジリジリと肌を刺す日差し。
焼けたアスファルトの匂い。
耳を塞ぎたくなるほどの蝉時雨。
「先生」
「うん?」
「私……次の数学のテスト、絶対赤点回避しますね」
「うむ!その意気だ!」
煉獄が心強い笑みを浮かべる。
「俺も陰ながら、全力で応援しているぞ!」
「はい!」
信号が青に変わった。
周囲の歩行者たちが、一斉に横断歩道へと踏み出していく。
その瞬間だった。
キィィィィィィィッ!!
耳を突き刺す激しいブレーキ音と、響き渡るエンジンの爆音が、夏の空気を引き裂いた。
「―――え?」
反射的に振り返る。
赤信号を無視し、狂ったような速度で交差点へと突っ込んでくる一台の大型トラック。
直進する巨体を前に、人々の悲鳴が一瞬遅れて弾け飛んだ。
の視界が恐怖で凍りつく。
車体はの目と鼻の先へと迫っていた。
避ける暇も、声を上げる暇もない。
死を覚悟したその一瞬――
ドンッ、と強い衝撃がの体を横へ弾き飛ばした。
「――!!」
アスファルトの上に激しく打ちつけられ、尻餅をつく。
何が起きたのか分からないまま顔を上げたの目の前で、身代わりとなった煉獄の体が、大型トラックのフロントガラスへ激しく激突した。
ガシャァァァンッ!!
蜘蛛の巣状に砕け散るガラス。跳ね飛ばされた体が容赦なく数メートル先のアスファルトへと叩きつけられる。
キィィィッと叫ぶ激しいブレーキ音とともに、トラックは数十メートル先でようやく停止した。