【ごちゃまぜ】SHORT STORY【ヒロアカ】【鬼滅の刃】
第3章 命短し恋せよ乙女!【 天喰環 】
「そうなんですか!?」
「ああ」
「人が苦手なのに……」
は、さっきの出来事を思い出す。
廊下で困っていた自分。
何も言わずにプリントを拾ってくれたこと。
そして――あの優しい声。
「私を助けてくれたなんて……!」
目をキラキラと輝かせながら、両手で胸元を押さえる。
「好き!」
「…………」
やたら感動している。
だが。
――きっと、の早合点だろう。
相澤はそう思った。
天喰が人見知りなのは確かだ。
しかし、落としたプリントを拾ってやったことに、そこまで深い意味があるとは思えない。
「よし……!」
の顔は、すでに決意に満ちている。
相澤は嫌な予感しかしない。
「……何する気だ」
「決まってるじゃないですか」
は、にっこり笑った。
「もっと天喰先輩と仲良くなります!」
「…………」
「明日から毎日会いに行きます!」
「やめとけ」
「え?」
「なんでもねぇ」
相澤は深いため息を吐いた。
しかし、はもう聞いていない。
メモ帳に視線を落としながら、嬉しそうに呟く。
「天喰先輩……」
初めて恋した人の名前を、もう一度口にする。
それだけで、胸がまた高鳴った。
――こうして。
の人生初の恋は始まった。
そして翌日から。
3年生の教室へ突撃する、怒涛の「好きです」攻撃が始まることになる。