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【ブルーロック】GAGAMARU symphony

第5章 噂の野生児


「どうしておにぎりに卵焼きが入ってるの?」

おにぎりの具としては珍しいと思った。
それにあんなに大きなおにぎりなのに一口目から具にあたるのもなんだか不思議。

「お?卵焼き以外にも入ってるぞ?」

我牙丸くんはカバンからもう一個同じおにぎりを取り出すと、アルミホイルをむしって無造作にガブリと食べて断面を見せてきた。
そこには唐揚げが入っていた。

「にぎり飯の中に弁当のおかず全部入ってる。卵焼き、唐揚げ、漬物、ミニトマト…」

我牙丸くんの大きなおにぎりは具が所々に入っている、所謂爆弾おにぎりと呼ばれる代物らしい。
これは箸がいらない究極のアイディアだ。
どうりでハンドボールくらいの大きさなわけだ。
それを普通に二個目食べてる…。
でも、そんなどこに何が入っているか食べてからのお楽しみみたいなおにぎりなのに、どうしてあそこに卵焼きが入っているってわかったんだろう?

「ねぇ、我牙丸くん。どうして一口目に卵焼きがあるってわかったの?」

大きい口でおにぎりを頬張っている我牙丸くんの横顔にそう尋ねた。
ほっぺをハムスターみたいに膨らませてモグモグしている姿はちょっと可愛らしい。

「ん?勘」

モグモグしながら我牙丸くんは当たり前のようにそう返してきた。

お、おう…勘でドンピシャ卵焼きを引き当てるんだ…
いや、さすが我牙丸くんといったところだよ…

「えっと…なんで私に卵焼きのところくれたの?」

私も自分のお弁当を開いて食べ始める。
今日も私のお弁当にも卵焼きがちゃんと入っている。
しかも今日は二個。

「透んちの卵焼きは甘いけど、俺んちの卵焼きは甘くないから。甘くない卵焼きも食べさせたかった」

「あ、そうなんだ…えーと、ありがと」

「おー」

「甘くない卵焼きも美味しかったよ」

「おー」

やっぱり我牙丸くんはおにぎりを数口で食べてしまって、指についたご飯粒を食べるのに指をしゃぶっていた。

いや、結局指舐めるんかい…

私はそっとウエットティッシュを差し出すと我牙丸くんは「ん」と言って受け取って指を拭いてから、「ん」と言って拭き終わったウエットティッシュを返してきた。

いや、自分で捨ててよ…

私はウエットティッシュの端っこをつまんで受け取ると、とりあえず傍らに置いた。
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