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【ブルーロック】GAGAMARU symphony

第2章 隣の野生児


四時限目は体育だから、三時限が終わってすぐに席を立った。
そんな私をやっぱり顔を向けたどんぐり眼が見送った。
体育は男女別だからとりあえず一時間は我牙丸くんを意識しなくても大丈夫。
女子は短距離走で、男子は立ち幅跳びだからやってる場所も離れてる。
うん、大丈夫。
私、走るの遅いから短距離走も苦手だけど、あそこからなら見られることもないし。
我牙丸くんを気にすることなく、身近に迫る短距離走への緊張感でドキドキしながら授業を受ける。
何回走っても最後の方だし、回数走る度にタイムは落ちる。
こういう時だけ中学生っていう一番動ける時期に運動しておかなかったことを後悔する。
息を切らせながらふと視線を遠くにやると、砂場の方ではちょうど銀髪頭の男子が立ち幅跳びをしているところで、特に力んだ様子もなく跳んだ割にはビョンと遠くまで跳んだように見えたけど、ここから砂場まではかなり距離があってそれがどのくらいの記録なのかまではわからなかった。
ただ跳んだ後、こちらに向かって手を挙げたようにも見えたけど、やっぱり距離がありすぎてそれもどういう行動なのかわからなかった。

四時限目の体育は終わる頃にはお腹はペコペコで、それでも身体はヘトヘトで、足取り重く校舎に戻る。
制服に着替えてから教室に戻るとジャージのままの我牙丸くんがやっぱり机に身体を乗せていた。
私が席に着くとやっぱり顔をこっちに向けて私を見てくる。

「透、おかえり」

朝の挨拶以来の二言目。

「あ、うん…ただいま」

「今から昼飯?」

「うん。我牙丸くんは?」

「俺はもう食べた」

早っ。
まだ昼休みに入って15分しか経っていない。
で、もう食べ終わっているのに席に居続けてるということは、私がお弁当を食べている間もずっとこっちを見続けるということだろうか?

それはどうにも…耐えられない!

私はイヤホンケースとお弁当を引っ掴むと

「じゃ、お弁当食べてくるね」

と我牙丸くんの方は一切見ずに謎の報告だけすると急ぎ足で教室を出た。
廊下に出てから歩調を緩め、イヤホンを耳に入れる。
スマホを操作して音楽を流す。
どこかで聴いたことのある流行りの曲がランダムで流れる。
昼休みの喧騒はほぼ聞こえない。
そうなると考えなきゃいけないのはお弁当を食べる場所。
いつもは自分の席で食べているから他に一人になれる場所を探す。
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