• テキストサイズ

【G@lileo】音色の方程式

第7章 間章『第三者の観測』前編




 「…………」

 「…………」

 「…………」


 ──沈黙。

 湯川は、
 何事もなかったかのように机へ視線を戻した。


 「さて」

 「…………」

 「話の続きを──」

 「ふふっ」

 「……内海君」

 「すみません」


 内海は口元を手で隠している。


 「何ですか?」

 「いえ、別に」

 「なら笑う必要はないだろう」

 「そうなんですけど」


 また口元が緩む。


 「ふふ」

 「内海」


 草薙が呆れたように呼ぶ。


 「だって草薙さん」

 「まあ、気持ちは分かるけどな」

 「でしょう?」

 「何の話だ?」


 二人が顔を見合わせる。


 「…………」

 「…………」

 「何だ?」


 内海がとうとう耐えきれなくなったように聞いた。


 「湯川先生」

 「何だ?」

 「星宮さんって、彼女なんですか?」

 「違う」


 即答。


 「…………」


 内海の眉が上がる。


 「違うんですか?」

 「ああ」

 「じゃあ」


 一拍おいて尋ねる。


 「好きな人?」

 「何故そうなる」

 「ふふっ」

 「内海君」

 「すみません。だって」


 内海はもう完全に笑っている。


 「何がおかしい?」

 「いえ。湯川先生が女性のコーヒーに入れる砂糖の数を覚えてるんだなって」

 「二つ程度なら覚えられる」

 「そういう意味じゃないです」

 「どういう意味だ?」

 「ほらぁ」

 「何がだ」

 「そこですよ」

 「だから何なんだ?」


 内海が草薙を見る。


 「草薙さん」

 「ああ」

 「これは重症ですね」

 「だな」

 「何の話をしている」


 少し離れたところで、
 栗林が小さく息を吐いた。





/ 81ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp