第4章 4
そして草抜きの週末がやってきた。
あなたがいそいそと地面にしゃがみこんで手袋をした手を動かしていると。
後ろから大柄な男の気配がした。
「エナードさん!」
立ち上がり挨拶すると、スポーティーな半そで姿の彼は、キャップをかぶって頷いた。
手袋もしてるし茎を切る用のはさみも持っている。
いつものきっちりした私服姿とは違い、わりと筋肉質な腕もチラ見えしてた。
「僕もやります」
「あっ。ありがとうございます。じゃあ一緒に抜きましょう」
二人はしゃがみ、雑草を抜いていった。夏でたまに雨が降ると、すぐに生えてくる憎き草だが、二人でやると早かった。
エナードが奥の木々に近づいていく。そこは危険な区域だ。
「虫とハチがいるので危ないですよ!」
「……え? 平気ですよ」
彼は意外にもそういうものが平気なのか、構わず木の周りを整えていた。
綺麗になった地面を見てあなたは小さく感動する。
「そこやってくださって助かりました~。どうしようかと思ってたんですよ」
笑いながら明かすと、エナードはまたあの目つきで静かに見てきた。
でも今日は、どこか気まずそうに瞳は伏せがちだ。
「すみませんでした。あなた一人に草抜きをさせて」
「…えっ、いえ。大丈夫ですよ。だって前は契約になかったんですし。私のときはもう加わってましたからね」
彼が入居したのは管理人女性によると二年前らしいので、そのときは庭の管理も業者に頼んでいたようだ。
なんにせよ、一緒にやってくれて助かった。
それだけでなく、あなたは彼とまた少し知り合えたような気がして、嬉しくなっていた。