• テキストサイズ

テンション低い隣人男性と仲良くなる話

第6章 6


そして彼が戻って来て、にこにこと向き合う。

だが、引き留めたのはいいものの、やっぱり迷惑だっただろうかと考える。

彼が同じソファにいてくれて、心は安心していたけれど。

そんなあなたを前に、エナードは少しだけ考えるように黙っていた。

「さん、今度⋯⋯」

自分のほうを見て、彼が言葉を紡ごうとする。
あなたは、はっとしながら彼の言葉を待った。

「今度は、僕が⋯⋯ドラマを選んでもいいですか」

静かな誘いが、あなたの胸にしみていく。
小さく頷き、思わず彼のほうに、そっと身を寄せた。

「もちろんです、エナードさん⋯⋯そうしてください」

瞳がぶつかり、あなたは赤くなって、目をそらしてしまった。
膝と膝が近くて、指が触れそうで、意識をする。

だが、彼はわずかに顔をあなたのほうに寄せた。
二人きりで囁くような距離だ。

「あの……僕も、男なんですよ」

声は落ち着いていたが、彼の瞳は揺れている。
至近距離で見つめ合い、あなたの心臓は大きくなり始めた。

いつもみたいに明るく返せず、あなたは頬を染めたまま、瞳を閉じた。

それがあなたの気持ちだった。

すると、服がこすれる音がした。

「ん…………」

唇に彼の唇が触れている。
そのとき、心の中が温かく灯った。
唇は火花のように熱くなっているのに。

目をゆっくり開けようとすると、まだ彼がキスしていたので、慌てて閉じた。

すると静かに口が離される。

「あ……」

彼は目元をうっすら染めて、あなたを見つめている。

「……あの……今のは……」
「今のは……したかったので、しました」

エナードは瞳を一瞬伏せ、そう伝えた。

「あ……嬉しいです。ありがとうございます」

照れながら答えると、彼は何も言わなかった。
けれど二人の距離は近いまま、離れることはなかった。



/ 16ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp