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キセキ

第13章 天使ですよ


「津島だろう?」

彼女はキョトンとしていた

「津島だろう?お前」

『いつ、思い出したの?』

だいぶ前からだった
彼女は、中学生の時のクラスメート

津島美優だった
もちろん天使じゃない

『私、自慢じゃないけど、
 影薄かったし
 倉島くん、最初わからなかったでしょ?』

確かに、分からなかった
 もう10年以上経つ
特に女性は変わりようは激しい
でも、面影はあった

「なんで?」

なんで、天使だなんて変なことを言ってつきまとったのか?

『私、今、大学院生なんだ
 一旦会社勤めて、
 そこ、すっごい大変で、体壊してさ
 1年位何もできなったけど、
 もう一回、勉強しようって
 大学院入った』

 『私、中学生の時、いじめられてたじゃない?』

そうだ、津島はその時はメガネを掛けてて
 本ばかり読んでいる子だった
確かに影が薄く、
 いじめ、というより、仲間はずれになっていた

『でも、倉島くん
 そんなのはいけないよって
 一生懸命、クラス会で言った』

ああ、たしかに言った
 クラスでいじめがあるのが耐えられなかった
 その結果、自分も見事にクラスで浮いてしまった
すぐ卒業だったからよかったようなものの
 俺の、黒歴史だった・・・

『倉島くん、
 何にでも一生懸命で、
 不器用だけどぶつかっていくタイプで
 失敗してもめげなくて、すごいなって
 引っ込み思案で、
 友達ともろくにしゃべれない
 私とは大違いだなって思っていた』

『この間、クラス会あったでしょう?
 私、行ったんだ
 倉島くんに会いに
 私、会社辞めて、もうだめだーってなったとき
 倉島くんのこと思い出したんだ
  きっと倉島くんだったら頑張るだろうって
 それで、大学院入り直した』

『そしたらさ、
 噂で聞いたの、
 倉島くんのこと
 いても立ってもいられなくて、
 家まで来ちゃったけど
 どうしていいか分からず・・・』

自称天使は言葉を濁した

それで天使か・・・
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