第10章 庭園
「もう動かれて大丈夫ですよ。今夜は旦那様のところに行かれますか?」
「うーん、どうしよ……」
目元を擦りながらサプフィールが欠伸する。両手がホカホカと温もって、瞼も重い。
今眠ったら最高に気持ちがいいだろうなと思いながらも、サプフィールは椅子からゆっくりと立ち上がった。
「やっぱり行く。待ってくれてるかもしれないし」
「かしこまりました。髪を軽くまとめましょうか?」
「ううん、このままでいい。じゃあね、おやすみソーニャ……」
手を振り、自室から出る。
「おやすみなさいませ、サプフィール様」
ふにゃふにゃした声と表情の主人に口元を綻ばせながら、ソーニャは一礼し見送った。