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愛しのサプフィール

第9章 温室


「……ということがございました」
夜、トレーネスが眠りについた頃。通路でソーニャがスヴェトザールに、日中のトレーネスの様子を報告する。
「そうか。下がっていい」
「では失礼いたします」
一礼し去っていく乳母に背を向け、スヴェトザールも執務室へ戻る。
トレーネスは乗馬にかなり興味があるらしい。
自分の仕事は馬に乗る機会が多いから、ひとまずやる気があるようで良かった、とスヴェトザールは安堵する。
もう既に、穏やかな気性の小柄な馬をトレーネスの練習用に確保している。人慣れしているから危険も少ないだろう。
なんとか時間に余裕も作って自分も指導に当たれたらいいのだが。
そんなことを考えながら執務机に着き、夕食前に中断した仕事の続きに取り掛かる。
「……」
まだまだ息子から聞ける範囲よりもソーニャからの報告の方が情報の密度が高い。
それに助けられているが、多少寂しくもあった。








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