【ヒロアカ】Until You Live【爆豪勝己】
第3章 【二巡目】
そんな周囲の目線を余所に、透は大きなリボンのついたカチューシャを手に取ると、自分の頭にそっと乗せた。
「爆豪くん、見てー!」
呼ばれて、爆豪は不機嫌そうに振り返る。
白い髪に良く映える、大きなリボンのカチューシャ。山吹色の瞳を細めて、嬉しそうに、少し照れたように笑う透の姿は、年相応の無邪気さそのものだった。
そのあまりの眩しさに、一瞬だけ、爆豪の赤い目が柔らかく緩む。
が、すぐに我に返ったようにフンと荒々しく顔を背けた。
「くだらねぇ。ガキかよ」
すかさず、芦戸がニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべながら爆豪の横に並んだ。
「ねぇ、今ちょっと見惚れてたでしょー」
「殺すぞ」
「こっわ! でもさー、似合ってると思うよね? ね?」
二人のやり取りを聞いていた透は、鏡の前でかなり真剣に悩み始めていた。
「本当? 似合うなら買おうと思ったけど、やっぱり子供っぽいなら辞めようかなぁ……」
そう言って、カチューシャを頭から外す。