第14章 決別
幾日かの滞在の中。
竜狩の一行は、知性が高く美しい羽毛を持つ種を捕まえることに成功し、鑑賞会を兼ねた宴会を行なっていた。
「いやはや、お見事でした」
「なんと美しい。まだ子竜のようですし、躾け甲斐がありそうですね」
捉えられた竜はその時は眠っているようだった。
見惚れ、盛り上がる彼らの中心で、ノルバートは檻のそばに控えていた。
「竜が来ます! テント内に避難を!」
浮かれた空気は、全体の見張りを担っていたオズバートによって破られた。
同時に空が翳る。何頭もの竜が仲間を取り戻すために飛来したのだ。
貴族達がわあわあと大慌てで結界の施されたテントに駆け込む。外に残ったのはヴェルツ家の面々のみだった。
眠っていた子竜が目覚め、檻を大きく鳴らした。
たちまち竜達が目前へ飛んでくる。
「ノルバート!!動きなさい!」
父が叫ぶ声を聞いた。
「……っ」
しかしこの時ノルバートは、まるで怖気付いたように後退り、まともに攻撃魔法を一つも使わないままで自分の身ばかりを守った。
檻はたちまち内から外から破壊され、子竜は、仲間達に護られ飛び去ってゆく。
テントに避難していた大勢の貴族達が、この失態を見ていた。