第3章 友達
何度目かの、無礼な余所者撃退戦の後。一人が呆れ半分にこぼした。
「悪口じゃなくてさ、純人間族ってずっと発情期なの、大変だなあ……いやこれやっぱ悪口だわ。……まあこのタイミングは許してくれ」
まわりも「悪口だけどわかる」と今回は乗る。
「年中って普通にしんどくね」
「逆に大半が日頃から耐えてるの偉いのでは」
「いろんな種族にアプローチする守備範囲」
「行動力はすごい」
「あっ、今の主語が大きめかな。そういうのって積極的な人が目立つかもしれないけど色々いるよ」
ノルバートが軽くすっとぼけながら介入した。彼としてはやはり、この話題をシシィには被弾させたくないところがある。
「自己紹介入った」
「多様性」
「顔面力の無駄使い」
ひとしきりいじられる。
なるほど、という顔で質問してきた彼は石の精。
「そっか、みんながみんな普段からそういうモードじゃない感じ? そこは個人差?」
ノルバートは困り笑いするしかない。
「いや、年中云々のくだりは……うーん……いや、やめよ? そこに関しての自己紹介は控えたいよ」
誤魔化し損ねた。
いじられ続行である。
シシィもケラケラ笑うものの、ちょっとだけ恥ずかしかったので何も言わないでいた。