• テキストサイズ

短編

第2章 虎杖悠仁


【恋愛偏差値】


「ロロさ」

虎杖が机に頬杖をつきながら笑う。

「恋愛偏差値、30くらいじゃね?」

「…は?」

「だって分かりやすすぎ」

「な、何が」

「俺が近づくと固まる」

「…」

「目ぇ合わせない」

「…」

「褒めると顔真っ赤」

「…」

「図星?」

「ち、違うし!」

勢いよく立ち上がった拍子に椅子がガタンと鳴る。虎杖は声を出して笑った。

「ほら、また」

「うるさい!」

「恋愛偏差値30」

「じゃあ悠仁は何点なの?」

言い返すと、虎杖は胸を張った。

「100点!」

「自信満々だね」

「うん。でも」

その笑顔が少しだけ柔らかくなる。

「好きな子の前だと、俺も0点」

「…え?」

「何話せばいいか分かんねぇし。かっこつけようとして失敗するし。目ぇ合うだけでドキドキする」

ロロの胸が跳ねる。

「だから」

虎杖は照れくさそうに後頭部をかいた。

「恋愛偏差値30同士ってことで、よくね?」

「勝手に同じにしないで」

笑って返したつもりだった。でも頬は熱い。

「じゃあ、訂正」

虎杖は少し身を乗り出して、真っすぐこちらを見る。

「ロロは恋愛偏差値30」

「俺は、ロロ限定で偏差値0」

「…っ」

言葉が出ない。虎杖は困ったように笑った。

「ほら、また真っ赤」

そう言って、そっと頭をぽんと撫でた。

「でもその反応、俺だけが見られるなら、ちょっと嬉しい」

その一言で、恋愛偏差値30の心臓は、完全にオーバーヒートした。
/ 189ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp