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短編

第2章 虎杖悠仁


【相談相手】


「…なぁ、宿儺」

虎杖が珍しく小さな声で呼びかける。

「何だ、小僧」

「相談がある」

「小僧が俺に?」

宿儺は呆れたように笑う。

「くだらん話なら聞かんぞ」

「ロロのことで」

その一言で、宿儺は少し興味を持った。

「ほう」

「最近さ、ちゃんと大事にできてるのかなって思って」

虎杖は真剣な顔をする。

「好きって気持ちはあるけど、俺って鈍いし…ロロが何考えてるか分からない時がある」

「小僧にしては珍しく悩んでいるな」

虎杖がため息をつく。

「相手を見ろ」

「え?」

「言葉だけではなく、態度を見ろ。強がる奴ほど、本音を隠す」

虎杖は黙って聞く。

「小僧が守りたいと思うなら、勝手に決めつけるな。ロロが何を望んでいるか考えろ」

「…宿儺」

「何だ」

「今、普通に相談乗ってくれてる?」

「小僧があまりにも不器用だから、見ていられんだけだ」

「それでもありがとな」

「くだらん」

宿儺は鼻で笑った。

その日の帰り道。

「悠仁、今日なんかいつもより優しい」

「そう?」

「うん。ちゃんと見てくれてる感じする」

「ちょっとある人に恋愛相談したんだ」

「相談?誰に?」

「余計なことは言うな」

「あれ、宿儺?」

「小僧が情けないから助言しただけだ」

ロロは思わず笑った。

「宿儺に恋愛相談する悠仁、面白い」

「…俺もそう思う」

虎杖は苦笑いしながら、ロロの手をそっと握る。

「ロロのこと、ちゃんと大事にするから」

「うん」

その様子を見て、宿儺は小さく呟いた。

「甘い奴らだ」
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