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短編

第2章 虎杖悠仁


【大食い女子】


任務を終えた帰り道。

「お腹空いたね」

ロロがポツリと呟くと、隣を歩く虎杖のお腹も盛大に鳴った。

「…俺も限界!」

2人は顔を見合わせて笑う。近くの定食屋へ入ると、ロロはいつものように次々と注文する。

「焼肉定食ご飯大盛り、ラーメン、餃子2人前、唐揚げ、それとパフェ」

「今日も全力だな」

「任務の後はいっぱい食べたくなるの」

「知ってる」

虎杖は嬉しそうに笑った。料理が運ばれると、2人は夢中で食べ始める。

「おいしい!」

「この唐揚げ最高!」

気づけばテーブルの皿は空になり、ロロは最後のパフェまでキレイに完食した。

「ごちそうさま」

満足そうに息をつくロロ。その時、店員が伝票を持ってくる。ロロが財布を取り出そうとすると、虎杖が先に伝票を受け取った。

「今日は俺が払う」

「え?」

「任務頑張ったし」

「でも、私いっぱい食べたよ?」

ロロは慌てて首を振る。

「さすがに悪いよ。半分出す」

すると、虎杖は困ったように笑った。

「たまには俺にかっこつけさせてよ」

その一言に、ロロの動きが止まる。

「いつも助けてもらってるし、一緒に任務も頑張ってるし、だから今日は俺が奢りたい」

ロロはしばらく黙った後、小さく笑う。

「…じゃあ、お言葉に甘えるね」

「よし!」

会計を済ませた虎杖が店を出ると、ロロは自販機の前で立ち止まる。

「悠仁」

「ん?」

ロロは飲み物を2本買い、そのうち1本を虎杖へ差し出した。

「これは私から」

「お、ありがと!」

「全部奢ってもらうだけじゃ、落ち着かないから」

虎杖は缶を受け取り、優しく笑う。

「じゃあ今度はまた俺が奢る」

「また?」

「うん。何回でも。好きな子がお腹いっぱい食べて笑ってるの見るの、結構好きなんだ」

サラッと言われたその言葉に、ロロの頬が一気に熱くなる。

「…ずるい。そういうこと、急に言うの」

虎杖は自分が何を言ったのか気づいた途端、耳まで真っ赤になった。

「あ…!いや、その…!」

慌てる虎杖がおかしくて、ロロは思わず笑い出す。その笑顔を見て、虎杖も照れ笑いを浮かべた。
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