第1章 五条悟
【嫉妬】※伏黒の双子妹
任務を終え、高専へ戻ったロロは小さく息をつく。
「おかえり」
聞き慣れた優しい声と共に、五条がこちらへ歩いてくる。
「先生」
ロロが笑うと、五条は安心したように目を細めた。
「無事でよかった」
そう言って何の躊躇いもなくロロを抱き寄せる。広くて温かい胸に包まれると、任務中の緊張が嘘みたいにほどけていく。
「会いたかった」
耳元で甘く囁かれ、ロロは五条の服をそっと掴んだ。
「私もです」
「ほんと?」
「先生の顔見たら、疲れがなくなりました」
「そんなこと言われたら、今日は帰したくなくなるな」
その時、廊下の向こうから双子の兄、恵が歩いてきた。
「ロロ、怪我はないか?」
「大丈夫」
恵はロロの頭を軽く撫でる。昔から変わらない兄妹のやり取り。しかし、その様子を見ていた五条は小さく唇を尖らせた。
「先生?」
「…妬いた」
「え?」
「恵がお兄ちゃんだって分かってる。でも、ロロに触れてるのを見ると、僕ももっと触りたくなる」
「先生、焼きもちですか?」
「ロロ限定」
そう言って五条はロロの手を優しく握り、自分の指を絡める。
「ねえ」
「はい」
「今日はいっぱい頑張ったから、ご褒美あげる」
五条はロロの額へ優しく口づけた。
「これは無事に帰ってきたご褒美」
次に頬へ。
「これは会えなかった分」
最後に、唇へゆっくりとキスをする。額を合わせて五条が優しく微笑む。
「足りない」
「先生」
「もう一回」
照れながら目を閉じると、もう一度そっと唇が重なる。今度は少しだけ長く、お互いの温もりを確かめ合うような甘いキス。離れた後、ロロは恥ずかしくて五条の胸へ顔を隠した。
「そんなに照れないで」
「無理です」
「照れてるロロも可愛い」
くすっと笑った五条は、ロロを抱き締めたまま髪を何度も撫でる。
「ロロが笑っているだけで幸せ」
「私も先生の隣が1番落ち着きます」
その言葉を聞いた五条は嬉しそうに目を細め、ロロの手の甲へそっと口づけを落とした。