第13章 パンダ
【可愛い先輩】
「パンダ先輩!」
元気な声に振り向くと、ロロが小走りで駆け寄ってきた。
「おっ、どうした?」
「任務、お疲れさまです!」
両手で差し出されたのは、コンビニで買ったらしい缶ジュース。
「先輩、甘いの好きですよね?」
「おお、覚えててくれたのか!」
パンダは嬉しそうに受け取ると、目を細めて笑った。
「ありがとな」
「いえ!」
その笑顔を見たロロは、思わず頬を緩める。
「やっぱりパンダ先輩、かわいいです」
「…また言ったな?」
「だって本当ですもん」
パンダは大きな前足で頭をかきながら苦笑した。
「俺、一応先輩なんだけど?」
「知ってます。でも、かっこいいより先にかわいいって思っちゃうんです」
「複雑だなぁ」
困ったように笑うパンダを見て、ロロはさらに笑顔になる。
「その困ってる顔もかわいいです」
「そんなにか?」
「はい」
即答され、パンダは肩をすくめた。
「じゃあ、お礼に」
そう言うと、大きな腕を広げる。
「ハグ、1回だけ!」
「えっ?」
「ほらほら!」
戸惑いながら近づくと、ふわふわの毛並みに包み込まれた。
「わぁ…」
「どうだ?」
「…すごく落ち着きます」
「だろ?」
パンダは得意げに笑う。
「疲れた時はいつでも来い。先輩が癒やしてやる」
ロロは照れくさそうに笑いながら、小さくうなずいた。
「はい。また来ます、パンダ先輩」
「おう!」
大きく手を振るパンダの姿は、やっぱり誰が見ても頼れる先輩でそして、少しだけかわいらしかった。