第3章 両面宿儺
【キャラ崩壊】
目を開けると、ロロは宿儺の生得領域に立っていた。
「また来たのか」
いつものようにふんぞり返っていると思ったら。
「…編み物してる?」
「見れば分かるだろう」
真っ赤な毛糸を器用に編む宿儺。
「冬は冷えるからな」
「生得領域なのに!?」
さらに足元を見ると、小さな観葉植物がずらり。
「毎朝、水やりを欠かさん」
「宿儺が!?」
「植物は愛情をかければ育つ」
ロロは思わず後ずさる。
「なんか今日、怖い!」
宿儺は編み終えたマフラーを差し出した。
「ロロのだ」
「え?」
「色は似合いそうだから選んだ」
「ありがとう」
「それと、朝飯は食べたか?」
「食べてない」
「よし」
パチン、と指を鳴らすと豪華な朝食が現れた。
「野菜も食え」
「お母さんなの!?」
食後には温かいお茶まで出てきた。
「熱いから気をつけろ」
「宿儺、どうしちゃったの!?」
「今日も1日、頑張れ」
最後には満面の笑みで親指を立てる。
「キャラ崩壊が止まらないー!」
ガバッ。ロロは自室のベットから飛び起きた。
「…夢?」
時計を見ると、寝坊寸前。
「変な夢だったなぁ」
安心して部屋を出ようとすると、机の上に見覚えのない赤いマフラーが置かれていた。