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SW異銀河から落ちてきた言葉の通じない謎の親子を保護しました

第3章 居候の始まりとおかしな日常


それから一時間後。

星子が両手に買い物袋を抱えて帰宅した。
客間の障子を開けた星子は、お盆の上を見て「あれ?」と声を上げた。

緑の子の前にあったはずの皿と茶碗だけが綺麗に空っぽになっていた。
しかし、大男の前に置いたはずの白米と卵焼きは、一粒の米も崩されることなく、完全に手つかずのまま残っていたのだ。
男は相変わらず壁に背を預けたまま、じっと黙っている。
元イラストレーターである星子は、ふと思いついて、カバンからペンとスケッチブックを取り出した。
そして、ご飯を美味しそうに食べている男のイラストをさらさらと描き、彼に見せてみた。

しかし、大男はそれを見て、静かに横に首を振るだけだった。
(どうして食べないんだろう……。でも、お腹は空いてるよね)

理由までは分からない。
けれど、いつでも食べられるようにしておこうと考えた星子は、少し冷めてしまった白米と卵焼きをキッチンへ運び、温め直してお盆に戻した。
さらに、気が向いた時に片手でつまめるパンもいくつか添えて、もう一度、ご飯を食べるイラストを指さした。

「じゃあ、気が向いたら食べてね」
その時、大男の横にいた緑の子が、ヨチヨチと星子の足元へ近づいてきた。
そして、星子を見上げながら、短い両手をめいっぱい上へと広げた。
大きな真ん丸の黒瞳をうるうると潤ませてじっと上目遣いで見つめ、大きな耳をほんの少しハの字に下げながら「んぅ……」と切なげに声を漏らす。
完全に、抱っこを求めている。

「……ッ」大男のヘルメットがカチリと動き、それを止めようと大きな手がわずかに伸びた。
しかしそれよりも早く、星子は胸を撃ち抜かれたようにその子を優しく抱き上げていた。

腕の中へと嬉しそうに収まったその子は、「くぅ〜」と喉を鳴らして胸にすり寄る。
大男は軽くヘルメットを傾け、仕方のないやつだと諦めるように伸ばした手を下ろした。
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