SW異銀河から落ちてきた言葉の通じない謎の親子を保護しました
第4章 襲撃、それからタイムリミット
あの初詣の夜から、さらに一年が過ぎていた。
季節は二月。
古い木造の一軒家には、容赦のない冷たい北風が吹きつけ、窓ガラスをガタガタと鳴らしている。
出会ってから一年半という月日は、三人の関係をすっかり変えていた。
ディンは今や、星子が話す日本語の大半を理解し、低い声で「了解だ」「問題ない」と、短い単語を組み合わせてまともに会話ができるようになっていた。
その日の夜も、三人は居間のコタツを囲んでいた。
ストーブの上ではヤカンがシュンシュンと音を立てて湯気を上げ、コタツの中では、グローグーがぬくぬくと温まりながらすやすやと静かな寝息を立てている。
いつも通りの、あたたかくて平和な冬の夜。
しかし次の瞬間、ディンのヘルメットがカチリと不自然に跳ね上がった。
黒いバイザーが、誰もいないはずの玄関の方へと向けられる。
「ディン……? どうしたの?」
星子が首を傾げたが、ディンは何も言わず、コタツから素早く足を抜いて立ち上がった。
その右手は、すでに腰のホルスターに差した、あの鈍く光る不気味な銃(ブラスター)のグリップへと掛けられている。
ただ事ではない緊張感に、星子の背中に冷たい汗が流れた。
ドガァァァン!!!
凄まじい破壊音とともに、玄関の引き戸が木端微塵に吹き飛んだ。
冷たい夜風が一気に廊下へと流れ込み、居間の障子が激しく揺れる。
「ひっ……!?」
星子が悲鳴を上げてすくみ上がったその時、障子を引き裂いて入ってきたのは、全身を不気味な「白いプラスチックのような装甲」で固めた、見たこともない三人組の兵士(ストームトルーパー)だった。
「ターゲットを確認! 子供を確保しろ!」
合成されたような奇妙な拡声器の音が、静かな居間に響き渡る。
「んぁ!?」
衝撃で目を覚ましたグローグーが、コタツの布団から顔を出して大きな耳を怯えたようにキュッと下げた。
白い兵士たちの銃口が、一斉にグローグーへと向けられる。